実績レポート

素材にこだわりぬいた“Biokashi”が実現する「おいしくて安心安全なオーガニックお菓子」

素材にこだわりぬいた“Biokashi”が実現する「おいしくて安心安全なオーガニックお菓子」

社名
アルファフードスタッフ株式会社
インタビュイー
代表取締役社長/営業統括・浅井様
主査/企画商品営業部・上田様
インタビュアー
和田(長良園)

アルファフードスタッフ株式会社とは?

和田(以下、和):はじめに、アルファフードスタッフさんがどのような事業を手がけられている会社なのかをご説明いただけますか?

浅井さん(以下、浅):アルファフードスタッフは1925年に創業した、食品の輸入・製造・卸を手がける会社です。企業理念に「私たちは『食』を通して環境と資源を考えます」を掲げ、限りある環境や資源のサステナビリティを次世代に引き継いでいけるよう、ビジネスを通じた社会課題の解決を目指しています。

和: 1925年創業ということは、約100年にわたる長い歴史を持っていらっしゃるんですね。アルファフードスタッフさんのこれまでの歴史を簡単に教えていただけますでしょうか。

浅:アルファフードスタッフの沿革は大きく4つのフェーズに分けられます。第1フェーズは1925年の創業から1970年代半ばの高度経済成長期まで。アルファフードスタッフはもともと砂糖の卸問屋からスタートした会社で、駄菓子屋のメーカーにお菓子の原料となる砂糖の卸売を行っていました。砂糖が統制品となった戦時中を経て、戦後も業績は右肩上がりだったのですが、1970年代の高度成長期に差し掛かった頃に停滞に入ります。というのも、液糖など砂糖の代替甘味料が使われるようになったことで砂糖の消費量が減っていってしまったんです。

会社として何か新しいことをやっていかなければならない、という状況の中で打ち出したのが「食の安心安全を追求する」というテーマです。そこで1985年から第2フェーズとして国産小麦の流通事業をスタートさせました。

第3フェーズを迎えたのは、2007年に海外のオーガニック食材の取り扱いを開始したとこからになります。その背景にあるのが2001年の有機JAS法の施行です。有機JAS法によりオーガニック商品に対する明確な基準が設けられたことで、食への感度の高いお客様の間でオーガニック商品へのニーズが高まっていきました。弊社でも国産小麦の流通を行う中でそういった層に販路が広がっていたこともあり、社会潮流と顧客ニーズを受けてオーガニックに着手するようになります。

和:2007年というと、当時の日本ではそれほどオーガニックに対する意識が高くなかったのではないですか?

浅:そうなんです。当然オーガニック商品は通常商品より価格も高いので、最初のうちは販売先を広げるのにも苦労しました。しかし2016年にパリ発のオーガニックスーパー「ビオセボン」が麻布十番にできたあたりから潮目が変わった感じがあります。同年には大阪でもスーパーライフさんが展開するビオ業態「ビオラル」が開業し、かなりオーガニック市場が広がっていきました。そういった流れもあり、アルファフードスタッフでは2018年にオーガニックお菓子のブランド「Biokashi」シリーズを販売開始しました。

現在は会社としての第4フェーズを迎えています。自社でオーガニック商品を取り扱うだけでなく、菓子工場の有機JAS認証取得に向けたアドバイスや、オーガニックの啓蒙活動、フードロスの削減など、これまで培ってきた強みを活かしつつ、よりサステナビリティを追求する事業ステージに入っています。

「おいしくて安心安全なオーガニックお菓子がほしい」の声を受けて誕生した“Biokashi”

和:今回焼き菓子ふぁくとりーが製作ご協力させていただいたアルファフードスタッフさんの「Biokashi」についてお聞きします。今のお話の中でも少し触れていただきましたが、「Biokashi」はオーガニック商品への注目が世間的に高まりつつある中で生まれたオーガニックお菓子ブランドなんですよね。

浅:はい。ただし当時は、オーガニック商品は広まりつつあっても、国内製造のオーガニックのお菓子というものはほとんどありませんでした。輸入のものはあるのですが、海外製のお菓子は日本人の味覚に合わないものも多いですよね。弊社は2016年から麻布十番の「ビオセボン」さんでオーガニック商品の量り売りを行っているのですが、店頭に立ってお客様とお話をする中でも「おいしくて安心安全なオーガニックお菓子があれば良いのに」という声をよく聞きました。そういった声を受けて、オーガニックお菓子を身近なものにしていくために立ち上げたのが「Biokashi」というオーガニックお菓子ブランドです。

和:Biokashiにはどのような特徴がありますか?

浅:Biokashiはブランドコンセプトとして「①素材が見えるお菓子」「②製造工場が見えるお菓子」「③オーガニックであるお菓子」「④笑顔になれるお菓子」という「4つの約束」を掲げています。どんな素材を使っているのかというのはもちろんのこと、「どんな製造者が作っているのか」という作り手の顔が見えることに重点を置いているのはBiokashiならではの特徴と言えるかもしれません。

和:確かにOEMは製造メーカーを伏せてブランドとして売っているものが多い印象があります。Biokashiが「製造工場が見える」ことに重点を置いているのにはどのようなご意図があるのですか?

浅:焼き菓子ふぁくとりーさんとやりとりをしている中で感じたことでもありますが、やはり工場ではすごくこだわりや思いを持って製造されているんですよね。それを生活者に伝えることで、食と生活者の距離を近づけていきたいという意図を持っています。そのことが食の安心安全という点にもつながってくると思います。

焼き菓子ふぁくとりーに依頼した理由

和:Biokashiのオーガニックお菓子を製造するにあたり、焼き菓子ふぁくとりーにご依頼いただいた経緯を教えてください。

浅:そもそもの話になりますが、現在国内にはオーガニックお菓子を製造するために必要な有機JAS認証を受けているお菓子工場がほとんどありません。国内お菓子工場の約10,000社のうち認証を受けている工場は10社にも満たない数で、それが国内製造のオーガニックお菓子が少ない大きな要因となっています。

Biokashi立ち上げ時にはまず自社工場でできることからスタートさせて、その後で提携工場を徐々に増やしていこうと考えました。もともと砂糖問屋だったパイプを生かしてお菓子工場をまわり、有機JAS認証取得のアドバイスをする中で、あるきっかけで焼き菓子ふぁくとりー代表取締役の市川さんとお話をする機会を得たんです。

市川社長は、オーガニック市場の状況や有機JAS認証についての私の話を非常に熱心に聞いていただきました。そしてその場で「有機JAS認証に挑戦します!」とおっしゃったんです。2018年の出来事ですが、いまだにそのときのことは覚えています。

それがきっかけとなってBiokashiと焼き菓子ふぁくとりーさんとのご縁が生まれました。正直なところ、焼き菓子ふぁくとりーさんには「BiokashiのOEM先」という意識はありません。それよりも「協働でBiokashiに取り組んでいる」という思いを持っています。

和:弊社はもともとオーガニックに対する思いを持ってはいたのですが、それを事業化するところまでは至っていませんでした。代表の市川が浅井さんとお話をする中で、その世界観や思想に共感して有機JAS認証の取得をしたので、弊社としてもBiokashiを通じてアルファフードスタッフさんにきっかけをつくっていただいた思いです。

Biokashiのオーガニックお菓子それぞれのこだわり

和:焼き菓子ふぁくとりーで製作させていただいたBiokashiの商品は「オーガニック生おからクッキー」「USUKAKE」「ベジクラッカー」の3点です。それぞれどのようなところにこだわった商品なのかをお聞かせください。

浅:最初に焼き菓子ふぁくとりーさんと製作したのが「生おからクッキー」です。もともと焼き菓子ふぁくとりーさんで生のおからを使ったおからクッキーを製作した実績があるとのことなので、そのノウハウを活かし、有機の生おからを使ったクッキーを製作しようということになりました。

おからパウダーは粉末なので焼き菓子にするにあたり使い勝手はよいのですが、焼き加減と水分量の調整が難しい部分がありました。焼き菓子ふぁくとりーさんに温度を調節しながら1.8倍くらいの焼き時間で焼いてもらったことで、パサパサ感ではなくホロホロ感が出ておいしく仕上げることができました。

生おからは兵庫県尼崎市の「宮島庵」という日本で初めて有機豆腐を製造した会社から仕入れています。おからは豆乳から豆腐を生成する際に出るもので、売れる分は売っているのですが、売れなかった分は廃棄か飼料化しているそうです。生おからクッキーではその廃棄分を買い取ってクッキーにしています。「捨てられる運命にあったものがおからクッキーになった」というアップサイクルを実現できている点もポイントですね。

上田さん(以下、上):私は「USUKAKE」から商品開発に関わらせていただきました。USUKAKEはチョコレートと素材の黄金比にこだわった「有機のチョコ掛けお菓子」シリーズで、チョコアーモンドとチョコイチジク、ホワイトクランベリーのラインナップがあります。カカオの香りが生きたオーガニックチョコレートと、オーガニックのナッツやベリーの素材感のバランスにこだわっています。

浅:ベジクラッカーは規格外有機野菜を使ったクラッカーで、5種類のフレーバーを展開しています。規格外野菜を使用した背景には、生おからクッキーを製作したときのアップサイクルの考え方がキーになりました。

北海道の十勝の農家さんのところに視察に行った際、規格外品を廃棄せざるを得ない状況にあることを伺ったんです。特に有機野菜は化学肥料が使えない分、規格外が出る比率が高まる傾向があります。その大きな経営課題を、アルファフードスタッフの取り組みを通じて解決できないかと考えました。

浅:ベジクラッカーは材料の約半分が片栗粉なのですが、オーガニック加工品をつくる上でほぼすべての材料をオーガニック素材にする必要があるため、オーガニックの片栗粉の調達には苦労しました。いろいろ探して見つけた北海道旭川の工場に協力してもらい限られた量のオーガニック片栗粉を製造しています。

和:ベジクラッカーはかなり貴重な原材料でつくられたものになるんですね。

上:その通りです。その分どうしても原価が上がってしまうので、消費者の方に受けて入れてもらうためにどう付加価値をつけていくかという部分で難しさがありました。ハーブやバジルなどさまざまな材料を用い、一枚のクラッカーからお料理を連想できるくらい深い味わいになるよう工夫を重ねました。

一緒に商品をつくるパートナーとして進めた商品製作

和:今ご説明いただいた3商品をつくる上で、焼き菓子ふぁくとりーとのやりとりはいかがだったでしょうか。

上:浅井と同じく私もOEM先という認識ではなく、一緒に商品をつくるパートナーとして焼き菓子ふぁくとりーさんとやりとりさせてもらっていました。

おからクッキーに関しては我々の持っている原材料を提示して製作を進めていきましたが、第二弾のUSUKAKEは焼き菓子ふぁくとりーさんが新しくチョコレートをコーティングする機械を購入されたことから着想を得た企画なんですよ。機械導入の日に見学させてもらって「一緒にいろいろなものを作れるね」とワクワクしながら話したのを覚えています。それがあったからこそUSUKAKEの企画ができました。チョコレートと素材のバランスが肝になる商品なので試作は複数回行いましたが、たくさん協力いただいて自信を持てる商品をつくることができました。

ベジクラッカーに関しては、USUKAKEからさらに一歩進んで、商品のコンセプトから焼き菓子ふぁくとりーさんと一緒に考えていきました。先ほど言ったように味に深みを出すことにこだわったため、試作もかなりの回数重ねましたね。何回やったかわからないくらいです(笑)。

でも一緒に進めてきたからこそ、こちらが思い描いていることをしっかりと共有できており、伝える時間が必要なかったのはありがたかったです。時間をかけて商品開発する中で関係性も深めることができました。時間はかかりましたが、納得のいく商品とするためのすごく有意義な時間だったと思います。

今後もBiokashiを中心に、オーガニックを進める「仲間」として進んでいきたい

和:今後、焼き菓子ふぁくとりーと一緒につくっていきたい商品はありますか?

上:具体的な商品でいうと、デーツを使ったバーの形状のお菓子ができるということは前々から教えてもらっていたので、これはトライしたいなと思っています。

これまでの3商品も、「注文している」という考えがなくなるくらい、伴走してもらいながら一緒につくっていくことができました。今後もBiokashiを進めていくにあたり欠かせない仲間だと思っています。

浅:市川社長とお話したあのときに、会社として有機JAS認証を取得することを決断されたのは本当にすごいことだと思います。志を共有できる焼き菓子ふぁくとりーさんに出会えたことはアルファフードスタッフにとっても喜びです。

これからの時代、一社で抱え込むのではなくパートナーシップで社会課題を解決していく動きは重要になります。お互いの強みを活かしながら会社を発展させ、生活者も豊かになり、食の流通に関する社会課題の解決にも寄与する、そんな三方よしのパートナーになることができたと感じています。

和:事業フェーズのお話の中でもありましたが、アルファフードスタッフさんはオーガニックに関する啓蒙にもすごく力を入れていらっしゃいますよね。自分の会社だけが良ければいいという考えではなく、生産者・メーカー・お客様をつなぎながら活動されている姿勢が素晴らしいなと感じます。

浅:それはもともとアルファフードスタッフが問屋からはじまっているのもあるかもしれないですね。問屋というのは商品を持たず「つなぐ」ことが仕事なので、その考えを時代に合わせてアップデートしながら企業、社会、生活者を豊かにしていきたいという思いがあります。

和:まさにその問屋としての「つなぐ」DNAが活きているなと思います。上田さんが「仲間」という言葉を使ってくださいましたが、我々もアルファフードスタッフさんの仲間として、一緒に日本にオーガニックを広める活動をしていけたら改めて感じました。

本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

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